夜を乗り越える(小学館よしもと新書)
わたくし、普段読んでいる書籍はほとんど実用本か自己啓発書ばかりなのだけれど・・・
この本を読んで久しぶりに小説を読んでみたくなりました。
その本とは、お笑い芸人で”花火”で芥川賞を受賞した又吉直樹の"夜を乗り越える"
彼が本を読む理由を今まであまり本と関わってこなかった人々にも彼なりに説明を試みた書籍。
先人の教えを、受け継ぎ、そこからスタートを開始させることが出来る。
読書は、多くの時間を短縮することが出来る究極のツールだと思っているわたくし。
だって、最初から何かを開発しようと思ったら、一生かかっても成し遂げることなんか出来ないですよね?
でも過去に実践、開発した人がいるからこそ、そこをベースにその地点から始めることが出来るわけです。
凄く有難いと思いませんか?
その重要な特典が小説にも当てはまるということに気付かせてくれたのが又吉さんの著。
本を読んでいなければ出会うことがなかった人格というのが存在します。
※映画やドラマでもある程度同じことは言えると思うけれど、立ち止まって考えることが出来るのが書の魅力。
通常はリアルに出会って、その考え方を交換しなければ知り得ない・・・
そんな視点を小説からは簡単に受け入れることが出来るの。
様々な考え方に触れるのは自分の意識をより広めることが出来る。
大評判になったベストセラーに関しても
”共感しました!”
そんな感想が多いことに又吉氏は恐怖を感じているそう。
”だから、シンプルな共感しました。が怖いです。
共感出来るものしか応援しない。
一度は疑っていてもいいかもしれません。
それでも対抗できない意見であれば、
また別の角度から言葉をぶつけてみる。
それを繰り返せばどんどん考えは強くなります。
ひとつの物語の中でそういうことをやっている小説はたくさんあります。
その物語を読むことは
一つの言葉を知るより、実際に、直接役立ちます。
本書122ページより引用。
確かに、いろいろな考え方と出会うことによってのみ人は成長出来るんじゃないかと私も思います。
以前村上春樹の小説が、評判の自己啓発本よりも私の心に深く爪痕を残してくれたのは、
きっと登場人物との強烈な出会いを体験したからじゃないかと思うの。
たまには、小説も読んで、いろいろな方と出会わないとね。
リアルな出会いだと、彼の(彼女の)深淵な部分を知るには相当な時間と努力が必要になるわけですが・・・
小説は比較的簡単に、その内面を開示してくれることが多い。
読まなくちゃでしょう・・・
1.文学との出会い
2.創作について
3.なぜ本を読むのか
4.僕と太宰治
5.なぜ近代文学を読むのか
6.なぜ現在文学を読むのか
火花 -
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