
大宮の人気店って、ここにあったのね!
今まで何度もこの店の前は通りすがっていたみたいだけれど、全然その存在に気付かなかったよ。
高島屋の裏通りの、古民家のようなたたずまいの食堂。
食べログでも上位をキープしているこのお店は同僚もよく訪れているみたいで、
昔ながらのらーめんが人気メニューなんだそうな。
昔ながら・・・のらーめんって俺はあまり魅力を感じないのだけれど、
人事異動でもうすぐ大宮を離れるわたくし。
一度はこの人気店を訪れてみなくては・・・
と思ってレトロな扉をOPENしたのです。
まるでタイムスリップしたような昭和の大衆食堂の風景。
簡易なテーブルと椅子が整然と並んでおり、
そのほとんどは客が座っている午後2時。
やはり年配の方の方が圧倒的に多いけれど、
一瞬ここはどこ?と思ってしまうような時代観なの。
入り口で食券を購入するデパート食堂システム。
俺はネットでも一番見かけることの多いらーめん&半チャーハンのセット(850円)をオーダー。
いつものように麺は硬め。
飾りのない客席の一角に腰を下ろす。
6分ほどで登場したらーめんと半チャーハン。
半チャーハンといっても小さな取り皿に盛られたきわめて少量のもの。
お漬物がサイドにサーブされる。


らーめんの方はノスタルジーあふれるルックスで細い麺の上には薄いチャーシュー、メンマ、刻み葱、海苔
のトッピング。
まずはスープを。
スタンダードな甘めのスープなのだけれど、どこか優しい味わいが口の中に広がる。
なんか懐かしい!
といっても、俺が昭和の子供の頃の食べていたラーメンは、こんなに麺は細くなかったし、
実際美味しくなかった。
子供の頃美味しいらーめんをきっと食べたことがないから、20代中頃までらーめんが大の苦手という人格が形成されてしまったのだけれど、庶民的だけれど、決してわるくはないスープ。
麺も確かに硬めにゆで上げてくれていて、ファーストルックスは白いアルデンテエリアが確認出来たのだけれど、
細い麺はあっという間に温度が入り込み、ぐんにゃり柔らかく、束でなくてはもちあがらないように変化するんだ。

今時のらーめん店だったら、ちょっとなぁ・・・と思うところなのだろうけれど、
なぜか昭和のご馳走を頂いているようなノスタルジーと贅沢さを感じちゃうの。
自家製?のメンマは今まで味わったことがない甘ーい味付け、チャーシューは薄いけれどジューシーで
長年愛されて生き残ってきた歴史を緩射ちゃうわけで、このらーめんはこのまま進化しないで提供し続けてほしいと思ったり。
だけど、なんで硬い食感の缶詰めのグリンピースが4粒投入されているのかは謎。
チャーハンはパラパラ感はあまりなく、しっとりした印象なのだけれど、
俺が子供の頃近所の中華食堂で食べた味そっくりで、
とにかく現在ではない過去のらーめんを頂いたような非日常体験だったのです。
昭和を知らない若い世代がこのらーめんを食べたらどんな印象を持つんだろう?
ノスタルジーはないだろうし・・・
食堂 多万里 (定食・食堂 / 大宮駅)
昼総合点★★★☆☆ 3.5
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