
遅ればせながら2010年に俳優の水嶋ヒロが第5回ポプラ社小説大賞を受賞して話題になった小説を読んでみたよ。
ブックオフで安価で手に入ったという理由が多くの割合を占めているけどね。
236ページにわたる小説だけれど、文字も大きいし行間も広いし、ストーリーも興味を持続出来るものだったから、会社帰りの1時間30分で読み終わってしまった。
なかなか面白さだったわよ!
最近は小説を読むことが少なくなってしまったから、読まなくなってしまったけど阿刀田高の小説のようで読むのを休止することが出来なかったヨ!
水嶋ヒロってすごいわぁ・・・
大賞をとったんだから、その評価は確固たるものだけど、
比喩を多用した文学的な表現の数々は本当に目の前に映像が浮かんでくるような分かりやすいけれど、奥行きのある表現。
ストーリーもありがちな事件解決なんてものじゃなくて、ちょい不思議で読者の興味を引っ張っておきながら、展開していくところは処女作とは思えないほど。
やはり役者も表現者であって、文学者と通じるところは多いんだろうね。
自殺しようとした中年の男がその行為を止めらることから始まる哲学的とも言えるストーリー!
中盤でラストの展開を俺は予想させられてしまって正解だったりするけれど、
ストーリーの中で生きることの意味だったり、死後の魂の居場所みたいなものを考えさせてくれる。
ストーリーの意外性といい、文章の表現力といい、大賞に選ばれて最もと思えるような筆能力!
ただ最後の最後で重要になる死生観に関してはリサーチがたりなくて説得力がなかった気が俺はしてしまったり・・・
せっかく最後の最後まで盛り上げてこれたのに、ちょっとつめが甘い気がわたくしは致しました・・・
でもかなり面白かったです・・・
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